文書作成日:2018/03/31

4月は新年度の始まりであり、新入職員を迎える時期でもあります。ここでは、学歴別に福祉施設等の初任給に関するデータをご紹介します。

厚生労働省が毎年公表する調査結果の最新版(※)などから、福祉施設等(以下、医療,福祉)の直近3年間の初任給の推移をまとめると、表1のとおりです。男性は大学院修士課程修了が12.8%の減少となった以外は、28年よりも増加しました。特に高校卒は28年に比べて12.3%の増加なっています。女性はすべての学歴で28年よりも増加しました。
28年よりも増加した学歴については、調査対象全体の平均である産業計と比較しても、増加率が高い状況です。

産業計を100としたときの医療,福祉の初任給をまとめると、表2のとおりです。男性では高専・短大卒と高校卒が、女性では大学卒と高専・短大卒が産業計を上回りました。その他では、女性の高校卒が99.2と産業計に近い水準になっています。一方、男性の大学院修士課程修了は85.2と90をも下回る水準となっています。
業種を問わず人材不足の状況が続いている現在、新卒採用を実施する福祉施設等も少なくないものと思われます。今回ご紹介したデータは、新卒採用時の給与の参考としてもご利用いただけるのではないでしょうか。
(※)厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」
10人以上の常用労働者を雇用する民間事業所のうち、有効回答を得た事業所の中で新規学卒者を採用した15,903事業所を対象に、初任給が確定している15,378事業所について集計したものです。
※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
本情報の転載および著作権法に定められた条件以外の複製等を禁じます。
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